PCは今買うべき?値上がりが始まった2026年8月、「待つ」より「買う」を勧めたい理由

PCは今買うべき?値上がりが始まった2026年8月、「待つ」より「買う」を勧めたい理由
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※価格・販売状況は2026年8月22日時点で確認した情報です。

PCを買おうと思って価格を調べていたら、少し前より高くなっている。

こんな状況を見ると、「今は時期が悪い。もう少し待った方がいいのでは?」と考えたくなるところです。ただ、2026年8月下旬のPC市場について、逆に考えています。

もともと近いうちにPCを買う予定だった人なら、「高くなったから待つ」のではなく、買えるうちに買った方がいい。

もちろん、必要もないPCを値上がりが怖いという理由だけで急いで買う必要はありません。

この記事で「今が買い」と考えているのは、数か月以内にPCを買い替える予定がある、欲しい構成がほぼ決まっている、現在の価格ならまだ予算内に収まる、といった人です。理由は単純で、すでにGPUでは値上がりが実売価格に反映され始めているから。

さらにメモリやストレージ、CPUなどのコスト上昇に加え、Windowsライセンスのコスト上昇も確認されています。

「もっと安くなるまで待つ」が通用しにくい状況になってきました。

目次

RTX 5070 Tiはすでに値上がりが実売価格へ反映されている

今回、特に価格を追っていて変化が分かりやすかったのがGeForce RTX 5070 Tiです。

価格.comの価格推移を確認すると、PNYの「GeForce RTX 5070 Ti 16GB ARGB Overclocked Triple Fan」は、2026年7月28日時点の最安価格が162,800円でした。

ところが翌7月29日には191,800円へ上昇。7月31日には198,000円となり、その後8月20日まで198,000円が続いています。約16万3000円だった製品が約19万8000円なので、単純計算で3万円以上の差です。別のPNY製RTX 5070 Tiでも、8月8日時点では172,600円だった最安価格が、翌8月9日に198,000円へ上昇しています。

もちろん価格.comの最安価格は販売店の在庫状況によって動くため、これだけを見て「RTX 5070 Tiはすべて同じ割合で値上がりした」とは言えません。ただ、安い価格で販売されていた在庫が消え、次の価格帯へ移ったことは実際の価格推移から確認できます。

秋葉原のPCパーツショップでも、7月末の時点ですでにグラフィックスカードの値上がりへの警戒が強まり、ITmedia PC USERでは各グレードで2~3割増しになるという販売店側の声も報じられています。

つまり、「これから値上がりするかもしれない」というだけの話ではありません。

少なくとも一部のGPUでは、すでに高くなった価格で買わなければならない段階に入っています。

そしてBTOパソコンの場合、GPUの仕入れ価格が数万円変われば、その影響をメーカーがいつまでも吸収できるとは考えにくいでしょう。今までの価格で確保された在庫を使い切れば、新しい仕入れ価格を前提としたPCへ順次切り替わっていくと考える方が自然です。

GPUだけではない。PCを作るためのコストそのものが上がっている

現在の問題は、RTX 5070 Tiだけを見ていればいいわけではありません。

Frameworkは2026年7月22日に公開した価格情報の中で、メモリ価格だけでなく、Intel Core Ultra Series 3の一部CPU、Windowsライセンス、ストレージなど複数のコスト上昇を製品価格へ反映していることを明らかにしています。

特にメモリについては、Frameworkが調達するLPCAMM2の一部で、それまでの在庫より大幅に高い仕入れ価格が提示されたと説明しています。以前に安く仕入れた在庫が残っている間は、メーカーや販売店がある程度価格上昇を吸収できます。しかし、その在庫を使い切れば状況は変わります。

これはGPUでも同じです。

価格が上がった瞬間に市場にあるPCがすべて一斉に値上がりするわけではなく、安く仕入れられた在庫から順番に消えていきます。

そのため、値上がり局面の初期には「まだ安い製品」と「すでに高くなった製品」が混在します。

ここが重要です。

価格上昇が始まったからといって、現在販売されているすべてのPCがすでに割高になったわけではありません。

逆に言えば、旧価格を基準にしたPCがまだ残っている可能性がある今だからこそ、購入候補を確認する意味があります。

Windowsについても同様にコスト上昇が報告されています。

Frameworkは自社製品の価格変更理由として「Windows license costs」の上昇を明記しており、Windowsライセンスのコストが上がっていること自体はメーカー側から確認できます。

さらにITmedia PC USERでは、Microsoftが2026年7月からPCメーカー向けWindows OEMライセンス料を平均7~10%引き上げたとの関係者情報を報じています。

ただし、この7~10%という具体的な数字についてMicrosoft自身がOEM向け価格表を公開して公式発表したわけではありません

そのため、「Microsoftが公式に7~10%値上げすると発表した」と書くのは正確ではないでしょう。確認できているのは、PCメーカー側でWindowsライセンスコスト上昇が発生していること。そして複数の報道で、従来より大きなOEMライセンス料の上昇が伝えられていることです。いずれにしても、PCメーカーから見ればハードウェアだけではなくOS側にも価格上昇要因が加わったことになります。

「高くなったから待つ」が今回は正解とは限らない

PC界隈には昔から「今は時期が悪い」という言葉があります。

新しいCPUの発売直前だったり、次世代GPUの登場が目前だったり、大型セールが数日後に控えていたりするなら、待った方がいいことはあります。今買えば同じ予算で明らかに損をする理由が分かっているなら、当然待つべきです。

ところが現在は、その「待つ理由」が少し違います。

「高くなったから、安くなるまで待つ」。

これを理由に数か月先へ購入を延期するのであれば、本当に安くなる材料があるのかを考えなければなりません。RTX 5070 Tiでは、実際に安かった最安価格が消えて高い価格へ移った製品があります。GPUだけでなく、CPU、メモリ、ストレージ、Windowsライセンスなど、PCを構成する複数の要素に価格上昇圧力があります。

この状態で「数か月待てば同じ構成をもっと安く買える」と言える根拠は、今のところ個人的には見つけられません。もちろん、ここから価格が必ず上がり続けるとも言えません。為替が動くかもしれない。部品の供給が改善するかもしれない。メーカーのセールで一時的に安いPCが出てくる可能性もあります。

PC価格には多くの要素が絡むので、数か月後の価格を正確に予想することはできません。

ただし、値下がりする根拠が確認できない状態で「いつか安くなるだろう」と購入を延期するのも、それはそれで賭けです。

特にゲーミングPCではGPUだけで数万円の価格差が生まれます。30万円前後の予算で考えていたPCが数万円値上がりすれば、同じ予算に収めるためにGPUやCPU、メモリ、SSDのどこかを落とさなければならなくなるかもしれません。

待った結果として安く買えれば成功です。

しかし、同じ30万円を払うのに一段下の構成しか選べなくなったのであれば、待ったことが節約につながったとは言えません。

2026年8月、もともとPCを買う予定なら「今買う」

ここまで書いておいてですが、誰にでも「今すぐPCを買った方がいい」と言いたいわけではありません。今使っているPCで困っていない。買い替える予定も特にない。値上がりすると聞いて何となく不安になっただけ。

こういう人まで急いで買う必要はありません。

価格が上がるかもしれないという理由だけで20万円、30万円を使う方がもったいないです。今買った方がいいと考えているのは、もともとPCを買う予定だった人です。

たとえば、

  • 数か月以内にPCを買い替えるつもりだった
  • 欲しいCPUやGPUがすでに決まっている
  • 現在のPCでは性能不足を感じている
  • 仕事などでPCが必要になる時期が決まっている
  • 欲しい構成が現在の予算内に収まっている

こうした条件に当てはまるのであれば、「もう少し待てば安くなるかもしれない」という理由だけで先延ばしする必要はないと考えています。特にBTOパソコンを見る場合は、単純な「○万円引き」というセール表示だけではなく、構成と最終価格を確認してください。値引きされていても、元の販売価格そのものが上がっていれば安いとは限りません。

逆に大々的なセール表示がなくても、旧価格のGPUや部品を使った構成が残っていれば、後から見るとそのPCが安かったということもあり得ます。

値上がり局面では「何%OFFなのか」より、「その構成をその総額で買う価値があるのか」で判断した方がいいです。

欲しい構成が決まっていて、現在の価格にも納得できるのであれば買います。数か月先の値下がりを期待して待つことはしません。PCの買い時を完璧に当てることは誰にもできません。

ただ、価格が上がり始めていることが確認でき、さらに複数のコスト上昇要因まで出ている現状では、「今は時期が悪いから待て」と一律に言える状況ではないでしょう。

むしろ2026年8月下旬は、

「必要なら、まだ買える価格のうちに買う」

そんな判断をする時期に入ってきたとミコトホドは考えています。

この記事で参考にした情報

この記事は、2026年8月22日時点で確認できた以下の情報を基にしています。価格や販売状況は今後変化するため、実際にPCを購入する際は各ショップやメーカーの最新価格も確認してください。

  • 価格.com「PNY GeForce RTX 5070 Ti 16GB ARGB Overclocked Triple Fan」価格推移
    7月28日の162,800円から7月29日に191,800円、7月31日に198,000円へ変化したことを確認しています。
    価格.comで価格推移を確認する
  • 価格.com「PNY GeForce RTX 5070 Ti 16GB Overclocked Triple Fan」価格推移
    8月8日の172,600円から8月9日に198,000円へ変化したことを確認しています。
    価格.comで価格推移を確認する
  • ITmedia PC USER「『全グレードで2~3割増し』の衝撃 グラフィックスカードの値上がりラッシュ」
    秋葉原のPCパーツショップで確認されているGPU価格上昇や販売店側の状況を参考にしています。
    ITmedia PC USERの記事を確認する
  • Framework「Navigating the volatile silicon market: updates on memory and storage pricing」
    メモリ、ストレージ、Intel Core Ultra Series 3の一部CPU、Windowsライセンスなどのコスト上昇について、メーカー自身が公開している情報です。
    Framework公式情報を確認する
  • ITmedia PC USER「Windows OEMライセンス料“サイレント値上げ”のショック」
    Windows OEMライセンス料が2026年7月に平均7~10%上昇したとのPCメーカー関係者情報について参考にしています。MicrosoftによるOEM価格改定の公式発表ではない点には注意が必要です。
    ITmedia PC USERの記事を確認する
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