GPUとは何に使う?GeForceの世代とRadeonの違いを初心者向けに解説

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ゲーミングPCについて調べると、「RTX 5060」「RTX 4060」「RTX 3070」といった名前を目にします。

2026年6月時点ではGeForce RTX 5000シリーズが現行ですが、中古PCやSNS、YouTubeではRTX 3000・4000シリーズも頻繁に登場します。

初めてグラフィックボードについて調べる方からすれば、なぜ古いシリーズが今も使われているのか、分かりにくいところです。

グラフィックボードは、新しい世代なら必ず古い世代より高性能というわけではありません。型落ちした製品でも、当時のミドルクラスや上位モデルなら、現在のゲームを遊べる場合があります。

この記事では、GPUが何に使われる部品なのか、GeForceの世代とクラスの見方、AMD Radeonとの違いを初心者向けに紹介します。

目次

GPUは画像や映像の処理を担当する

GPUは「Graphics Processing Unit」の略で、主に画像や映像の処理を担当します。

ゲームでは、キャラクターや背景、光、影、エフェクトなどを描画し、画面へ映像として表示するために使われます。

GPUとグラフィックボードは、厳密には同じものではありません。GPUは映像処理を担当する部分で、グラフィックボードはGPUやビデオメモリ、冷却装置などを一枚の基板にまとめた部品です。

CPUの中にGPUを組み込んだ「内蔵GPU」もあります。一般的なデスクトップゲーミングPCでは、独立したグラフィックボードを搭載する構成が多く、「グラボ」と略して呼ばれています。

GPUの主な用途は次のとおりです。

  • PCゲームの映像描画
  • 動画の再生やエンコード
  • 3DCGの制作とレンダリング
  • 写真・動画編集の処理支援
  • AIによる画像生成や機械学習
  • 複数画面や高解像度モニターへの映像出力

ゲームに必要な性能だけでなく、動画編集やAI制作をするかどうかでも、適したGPUは変わります。

ゲーム性能はGPUだけでは決まらない

高性能なGPUを搭載すれば、必ずすべてのゲームが快適になるわけではありません。

ゲームの動作には、CPU、メモリ、ストレージなども関係します。解像度、画質設定、目標とするフレームレートによっても必要な性能は異なります。

ただし、映像の美しさや解像度を上げるほど、GPUの重要性は高くなります。

フルHDからWQHDや4Kへ解像度を上げたり、最高画質やレイトレーシングを使用したりする場合は、より高いGPU性能が必要です。

NVIDIAのGeForceとは

ゲーミングPCでよく見かけるのが、NVIDIAのGeForceです。

現在は「GeForce RTX」という名称が使われており、RTX 3000、4000、5000シリーズなどが存在します。

最初の数字は、おおまかに世代を表します。

  • RTX 3000シリーズ:2020年から登場した世代
  • RTX 4000シリーズ:2022年から登場した世代
  • RTX 5000シリーズ:2025年から登場した世代

RTX 5000シリーズが現行でも、それ以前のシリーズが突然使用できなくなるわけではありません。

型番は世代とクラスに分けて見る

GeForceの型番は、最初の数字だけでなく、後ろの数字も重要です。

例えば、RTX 3060の場合は「30」が世代、「60」が同じ世代内でのおおまかなクラスを表します。

一般的には、数字が大きいほど上位のモデルです。

型番の末尾おおまかな位置づけ
50エントリークラス
60普及価格帯・ミドルクラス
70ミドル上位
80ハイエンド
90最上位

同じ世代では、RTX 3060よりRTX 3070、RTX 3070よりRTX 3080のほうが上位です。

また、「Ti」や「SUPER」が付いたモデルもあります。基本的には、同じ数字の無印モデルより上位に位置します。

ただし、搭載するビデオメモリの容量や仕様が異なる製品もあるため、名称だけで完全に判断することはできません。

この記事では、デスクトップPC向けのグラフィックボードを中心に説明しています。ノートPC向けGPUにはRTX 4050などもあり、同じ型番でもデスクトップ向けと性能や消費電力が異なります。

デスクトップ向けGeForce各世代のクラスを比較

デスクトップ向けRTX 3000・4000・5000シリーズの、おおまかな位置づけは次のとおりです。

クラスRTX 3000シリーズRTX 4000シリーズRTX 5000シリーズ
エントリーRTX 3050該当モデルなしRTX 5050
ミドルRTX 3060/3060 TiRTX 4060/4060 TiRTX 5060/5060 Ti
ミドル上位RTX 3070/3070 TiRTX 4070系RTX 5070/5070 Ti
ハイエンドRTX 3080系RTX 4080系RTX 5080
最上位RTX 3090系RTX 4090RTX 5090

これは、各世代における立ち位置を示した表です。横に並んでいるGPUが同じ性能という意味ではありません。

世代が変わると、通常の描画性能だけでなく、消費電力、ビデオメモリ、レイトレーシング、DLSS、フレーム生成などの機能も変わります。

新しいGPUが古い上位GPUより強いとは限らない

初心者が特に注意したいのは、世代の新しさだけで性能を判断できないことです。

例えばRTX 4060は4000シリーズ、RTX 3070は3000シリーズです。数字だけを見ると、RTX 4060のほうが新しく高性能に感じるかもしれません。

しかし、RTX 3070は3000シリーズのミドル上位、RTX 4060は4000シリーズのミドルクラスです。

新しい世代になって機能や消費電力は改善されていても、通常の描画性能では古い上位モデルが勝ることがあります。

つまり、

新しいミドルクラスが、古いミドル上位やハイエンドを必ず上回るわけではない

ということです。

中古PCや使用中のPCについて調べるとRTX 3070などが今も登場するのは、型落ちしていてもゲームを動かせる性能が残っているためです。

型落ちGPUでもゲームは遊べる

YouTubeでは、RTX 3000シリーズと型落ちしたCPUを組み合わせ、現在のゲームがどこまで動作するか検証した動画も公開されています。

最新構成と同じように、最高画質や非常に高いフレームレートを狙えるとは限りません。それでも、解像度や画質設定を調整すれば遊べるゲームは少なくありません。

ここでは「遊べる」と「快適」を分けて考える必要があります。

状態おおまかな意味
動作するゲームを起動して進行できる
遊べる設定を調整すれば大きな支障なく遊べる
快適に遊べる画質を保ちながら安定したフレームレートを出せる
競技用途に使える144fpsや240fps、低遅延を重視できる

型落ちGPUでゲームが動いたとしても、現在の上位GPUと同じ環境になるわけではありません。

一方で、競技用途や最高画質を求めなければ、型落ちしたミドルクラス以上のGPUで十分な人もいます。

古いエントリークラスは厳しくなりやすい

型落ちGPUが今も使えるといっても、すべての製品が同じではありません。

発売当時からエントリークラスだったGPUは、現在のゲームで画質設定を下げても厳しくなる場面が増えています。

また、GPU自体の処理性能だけでなく、ビデオメモリの容量が不足することもあります。新しいゲームでは高精細なテクスチャを使用するため、古いGPUでは画質設定を下げる必要が出てきます。

同じ3000シリーズでも、RTX 3050とRTX 3080では元々の性能が大きく異なります。

「3000番台だから使える」「型落ちだから使えない」と世代だけでまとめず、個別の型番まで確認することが重要です。

RTX登場以前からGTXも使われている

RTXシリーズが登場する以前から、「GeForce GTX」という名称が使われていました。

RTXの登場後にもGTX 1660 SUPERなどが販売されており、GTXから一斉にRTXへ切り替わったわけではありません。GTX 1080やGTX 1070、GTX 1660 SUPERなどを現在も使っている人もいます。

GTX 1080は2016年発売のGPUですが、画質設定や遊ぶゲームによっては、現在も使用できます。

ただし、GTXシリーズとRTXシリーズでは、通常の描画性能だけでなく、利用できる機能にも違いがあります。

GTX 1080はレイトレーシング専用のRTコアや、AI処理用のTensorコアを搭載していません。RTXシリーズで利用できるDLSSなど、対応機能にも違いがあります。

通常のゲームを動かせる性能が残っていても、RTXシリーズと同じ機能を利用できるわけではありません。

中古GPUは状態と保証にも注意する

中古GPUを購入する場合は、性能だけでなく製品の状態も確認する必要があります。

  • 販売店の保証が付いているか
  • 映像出力やファンに問題がないか
  • 長期間、高負荷で使用されていないか
  • 必要な電源容量を満たしているか
  • PCケースへ取り付けられる大きさか
  • 使用するゲームの必要スペックを満たしているか

個人間取引では、以前の使われ方を正確に確認できない場合があります。

安く購入できても、故障や冷却ファンの異音などが発生すれば、結果として割高になります。

中古を避ける必要はありませんが、価格差が小さいなら保証付きの新品やBTOパソコンも比較してください。

NVIDIA以外にはRadeonもある

GPUを製造しているのはNVIDIAだけではありません。

AMDが展開しているGPUブランドが「Radeon」です。ゲーミングPCでは、主にRadeon RXシリーズが使われています。

GeForceと同様に、Radeonにも世代とクラスがあります。

Radeonシリーズ採用されている世代
RX 6000シリーズRDNA 2
RX 7000シリーズRDNA 3
RX 9000シリーズRDNA 4

RX 9000シリーズは、通常のゲーム描画だけでなく、レイトレーシングや、AIを利用して映像を高精細に見せながらフレームレートを高めるFSRにも対応しています。

GeForceとRadeonの違いを簡単に比較

GeForceとRadeonは、どちらもゲームに使用できるGPUです。ただし、利用できる機能や、得意とする用途に違いがあります。

比較項目GeForceRadeon
開発元NVIDIAAMD
映像を高精細に見せる機能DLSSFSR
レイトレーシング対応対応
AI・制作ソフトCUDAを前提とするソフトで選びやすい使用するソフトの対応状況を確認する必要がある
ビデオメモリと価格製品ごとに異なる容量に魅力のある製品もあるが、必ず安いとは限らない

DLSSとFSRは、低い負荷で描画した映像を高精細に見せ、フレームレートを高めるための技術です。対応する機能や利用できるゲームは異なるため、GPUを選ぶときは遊びたいゲームの対応状況も確認します。

CUDAは、NVIDIA製GPUを利用して計算処理を行うための仕組みです。AI画像生成や動画編集、3DCG制作などでは、CUDAを前提にしたソフトがあります。

Radeonもゲーム用GPUとして選べる

過去のRadeonには、ドライバーの不具合や安定性を不安視する声が目立った時期がありました。

その印象から、現在も「ゲームをするならGeForceのほうが安心」と考える人はいます。

現在のRadeonにもWindows向けドライバーが継続的に提供されており、ゲーム目的で購入できる通常の選択肢です。

Radeonだからゲームができないということはありません。GeForceと比較して、通常描画性能やビデオメモリ容量に魅力がある製品も存在します。

一方、次の用途ではGeForceを選びやすい場合があります。

  • レイトレーシング性能を重視する
  • DLSS対応ゲームを利用する
  • 対応するゲームやアプリの多さを重視する
  • 動画編集や3DCG制作で特定のソフトを使用する
  • AI画像生成や機械学習に使用する
  • CUDAを前提とした処理を行う

ゲームだけを目的とするのか、制作やAIにも使用するのかによって、適したGPUは変わります。

Radeonなら必ず安いとは限らない

以前のRadeonには、同程度のゲーム性能を持つGeForceより安く購入できるという印象がありました。

価格を抑えつつ通常描画性能やビデオメモリ容量を確保したい人にとって、Radeonは有力な選択肢でした。

しかし、現在はRadeonなら必ず安いとはいえません。

新製品の人気、在庫、為替、メモリ価格などによって実売価格は変動します。2026年6月に販売価格を確認した範囲では、RX 9070やRX 9070 XTも発売時より高い価格で販売されている例がありました。

GeForceとRadeonのどちらを選ぶ場合でも、ブランドのイメージだけで判断せず、購入時点の価格を比較する必要があります。

GPUは世代だけでなく用途と型番で選ぶ

GPUは、新しい世代ほど機能や電力効率が改善される傾向にあります。しかし、新しい世代というだけで、古い上位モデルより高性能とは限りません。

RTX 3000シリーズやGTX 1080など、型落ちした製品でも、画質設定や目標フレームレートによっては現在のゲームを遊べます。

反対に、発売当時からエントリークラスだったGPUでは、新しいゲームを遊ぶために画質設定を大きく下げなければならない場合があります。

GPUを選ぶときは、次の点を確認してください。

  • 遊びたいゲーム
  • フルHD、WQHD、4Kのどれで遊ぶか
  • 目標とするフレームレート
  • レイトレーシングを使用するか
  • ビデオメモリの容量
  • 新品と中古の価格差
  • ゲーム以外にも使用するか

GeForceとRadeonは、どちらもゲームに使えるGPUです。GeForceにはDLSSやCUDAを利用できる強みがあり、Radeonにも通常描画性能やビデオメモリ容量に魅力を持つ製品があります。

世代やブランド名だけで決めず、遊びたいゲーム、使用するソフト、必要な機能、購入時の価格まで比較してください。自分の用途に必要な性能を満たしているかを確認することが、GPU選びで最も重要です。

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