Ryzen 5 5500Fはなぜ今発売?「しょーもない」と思ったが使い道はありそう

Ryzen 5 5500Fはなぜ今発売?
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AMDから「Ryzen 5 5500F」という低価格CPUが登場した。

この情報を最初に見たとき、正直なところ「今になって、しょーもないものを出してきやがったな」と思ってしまった。

AM4に対応するZen 3世代のCPUで、内蔵GPUもない。それなら既存のRyzen 5 5500や5600でいいのではないか、そもそも今から新製品として発売する必要があるのかという疑問が出てくる。しかし用途を考えてみると、価格を最優先する人や古いAM4パソコンを使っている人には、これで十分という場合もあるかもしれない。

目次

Ryzen 5 5500Fの主な仕様

海外のPCハードウェア専門メディア「Tom’s Hardware」によると、Ryzen 5 5500Fの主な仕様は次のとおり。

項目Ryzen 5 5500F
アーキテクチャZen 3/Vermeer
ソケットAM4
コア/スレッド6コア/12スレッド
クロック3.0~4.4GHz
L3キャッシュ16MB
PCI ExpressPCIe 4.0
内蔵GPUなし
TDP65W
米国価格99ドル

Ryzen 5 5600と同じVermeer系だが、L3キャッシュは5600の32MBに対して5500Fは16MB。基本クロックも低く、特にゲームでは5600との差が出る可能性がある。

なお、2026年9月11日時点ではAMD公式サイトで5500Fの製品ページを確認できなかったため、発売地域や国内価格を含む詳細は今後の公式情報も確認したい。

量販店の格安ゲーミングPCに使われそう

5500Fの使われ方として最初に思い浮かんだのが、量販店に並ぶ低価格な完成品PCだ。

内蔵GPUがないため、一般的な事務用の格安PCには使いにくい。一方で、GeForce RTX 5050のような低価格GPUと組み合わせれば、「Ryzen 5と最新GeForceを搭載したゲーミングPC」を安く作れる。

RTX 5050は8GBのGDDR6メモリを搭載し、1080pでのゲームを想定したRTX 50シリーズの下位モデル。消費電力は130Wなので、5500Fと組み合わせても大がかりな電源や冷却装置を必要としにくい。

店頭では、次のような売り文句が並びそうだ。

Ryzen 5搭載
最新GeForce RTX 50シリーズ搭載
初めてのゲーミングPCにおすすめ

CPUとGPUの細かな違いを知らなければ、魅力的な構成に見えるかもしれない。

実際に8万~9万円台で販売されるなら、安くPCゲームを始めたい人向けとして成立する可能性はある。ただし、少し上にRyzen 5 5600やRTX 5060を搭載したPCがあるなら、価格差を確認してから選んだほうがいい。

現時点で5500FとRTX 5050を組み合わせた国内製品を確認したわけではないため、この部分は製品の立ち位置から考えた予想になる。

古いAM4パソコンの延命なら使い道はある

新品のPCに採用される場合は少し警戒したくなる5500Fだが、古いAM4パソコンのCPU交換用として考えると話が変わる。

Ryzen 3や初期のRyzen 5を使っていて、すでにグラフィックボードを搭載しているPCなら、マザーボードとDDR4メモリを残したまま6コア/12スレッドへ移行できる可能性がある。動画サイトの視聴、Web閲覧、文書作成、軽い画像編集や負荷の小さいツールが中心なら、5500Fでも十分という人はいるだろう。

もちろん軽作業でもCPU性能は無関係ではない。アプリの起動や複数の作業を同時に行う場面、Windows Update中の操作など、普段の細かな待ち時間にも影響する。

一方で、PCの立ち上がりが遅い原因がHDDやメモリ不足、自動起動するソフトの多さにある場合は、CPUだけを交換しても思ったほど速くならない。SSDやメモリを先に見直したほうが、体感の変化が大きいこともある。また、内蔵GPUを利用している古いRyzen APUから5500Fへ交換すると、別途グラフィックボードが必要になる。古いマザーボードではBIOSの対応状況も確認しなければならない。

結局は国内価格と5600との差次第

5500Fを単体で見た第一印象は、やはり「なぜ今これを出すのか」だった。低価格パソコンを作るための部品という立ち位置は、昔のCeleronを少し思い出す。

ただし、性能がCeleron並みという意味ではない。6コア/12スレッドなので、用途を限定すれば普段使いから軽いゲームまで対応できる。日本で1万円前後なら、古いAM4パソコンの延命用として面白い。反対にRyzen 5 5600との価格差が小さければ、あえてL3キャッシュの少ない5500Fを選ぶ理由は薄くなる。

しょーもないCPUに見えても、それで満足できる人はいる。問題は5500Fそのものよりも、搭載PCがどのような構成と価格で販売されるかだろう。

国内で搭載製品が登場したら、「初めてのゲーミングPCにおすすめ」という言葉だけで判断せず、5600やRTX 5060を搭載した上位モデルとの価格差まで確認したい。

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